2008年2月アーカイブ

国際交流基金主催の「アラブ映画祭2008」が3月17日から開催される。今年の新作上映は6本。国別では、エジプト1、シリア1、ヨルダン1、チュニジア1、アルジェリア・モロッコなどの合作が1。このほか、「アンコール」と題した過去の映画祭作品の再上映が8本。

このうち、エジプトの「へリオポリスのアパートで」は、アンワル・サダト大統領の伝記「サダトの日々」や昨年の第3回映画祭で上映された「ヒンドとカミリアの夢」などで知られるムハンマド・ハーン監督の作品。シリアの「サービス圏外」は、アブドゥルラティフ・アブドゥルハミド監督作品。過去上映作「ラジオのリクエスト」の監督だ。

アンコール上映には、このブログでも再三紹介してきた「テロリズムとケバブ」、昨年映画祭の目玉ともいえた「ヤコービエン・ビルディング」などが盛り込まれている。


映画館がないサウジアラビアで、史上初の映画祭が今年5月に開催されると、同国の英字紙アラブ・ニューズ(19日付)が報じた。日経新聞も、この報道を引用する形で、21日朝刊に記事を掲載している。イスラム教で保守的なワッハーブ派が主流のサウジでは、徹底した偶像崇拝否定が行われている関係で、映画上映が禁止されている。

アラブ・ニューズの記事

映画祭は、東部州ダンマンの「ダンマン文学クラブ」が、「サウジ芸術文化協会」の協力のもとでで開催するといい、出品されるのは主に短編映画のようで、最高賞は、その名も「ヤシ(Palm)賞」。カンヌ映画祭のしゃれなのだろうか。

記事によると、2006年にも、類似のイベントが西部ジェッダで開催されてはいたといい、この際は、「ジェッダ・ビジュアル・ショー・フェスティバル」との名称で、「映画」という単語の使用が避けられていたという。

サウジアラビアの新時代の到来を期待させるニュースだ。

2月1日夜、東京・汐留の「キューバン・カフェ」(Cuban Cafe)で、アラブ音楽をテーマにした、「中東カフェ」イベントが行われた。題して「踊るアラブ人」。カフェバグダッド第一弾のゲストだった、中町信孝氏(早稲田大学助手)と、音楽評論家?のピーター・バラカン氏が招かれた。

「中東カフェ」は、中東と日本の相互理解促進のため文部科学省の助成を受けて進められている事業の一環。主催者は、酒井啓子・東京外国語大学教授。「踊るアラブ人」は第12回目。

イベントでは、中町氏が自身のアラブ・ポップスとの関わりの進展をベースに、主にエジプトのビデオクリップを、基本的に発表年代順に並べて紹介(15曲)。さらに休憩をはさんで、ピーター・バラカン氏が自身の好きな、アラブ関連の曲(映像なし)を紹介した。最後に質疑応答といった流れ。

キューバに行ったことがないからなんともいえないが、会場のキューバン・カフェは、あまりキューバ風とは思わなかった。それはいいとして、中町氏とバラカン氏という取り合わせの「妙」がこのトークショーの面白味だったようだ。もちろん、全く畑違いのゲストを組み合わせてしまうと、まったく対話が成立しない、というリスクを抱えるわけだが、逆に、例えば中東専門家ばかりを集めると、話が「中に中に」とはいってしまい、広がりがなくなってしまうこともある。こうしたカフェの目的を考えれば、誤解を恐れずいえば、後者のような形式はとらないほうがいいのだろう。

今回のイベントは、自称「音楽バカ」のバラカン氏と、「エジポップ」という造語まで作った中町氏という筋金入りのマニア2人ではあったものの、2人の焦点がほどほどに違っていたため、面白いものになったのではないか。つまり、中町氏が、エジプト中心にアラブポップスのコアを重点に紹介した後で、バラカン氏が、アルジェリアなどの北アフリカ、あるいは欧州のアラブ音楽を紹介して、アラブ音楽の幅広さを示したというイメージだ。

中町氏紹介のビデオ・クリップは以下の15曲(続く)

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