秋の映画祭シーズンも終わった。東京フィルメックスで鑑賞したのは、特別招待作品だったアモス・ギタイ監督(イスラエル)の「撤退」一本のみ。今思えば、ダリウシュ・メールジュイ監督の「サントゥール奏者」は見ておけばよかった。メールジュイ監督は、イラン映画史で重要な位置を占める「牛」の作者だからだ。
それはともかく。「撤退」は、ギタイ監督の国境3部作の1つだという。あとふたつは「プロミスト・ランド」と「フリー・ゾーン」。過去いずれもフィルメックスで上映された。
プロミスト・ランドに関するギタイのインタビュー
こちらは、「フリーゾーン」に関する過去の拙文
抽象的な表現への理解がにぶいので、なんとも言えないが、「撤退」では、イスラエル・パレスチナ周辺に存在する複雑な境界線が厳然と存在するのと欧州のボーダレス化の進行を対照的に示したのは、監督がこめたメッセージの1つか。
すなわち、オランダだかの列車中で偶然出会ったパレスチナ人女性とユダヤ人男性(主人公の警察将校)が抱擁とキスを交わす場面と、2005年に実際に起きたガザ地区でのイスラエル治安部隊によるユダヤ人入植者の強制排除とその構図だ。
ユダヤ人入植者とそれを毛嫌いする世俗派ユダヤ人の間の境界。さらにその外側に存在するパレスチナ人という「絵」をギタイ監督は、ジュリエット・ビノシュ演じる母と入植地で暮らす娘の関係などを通じて描いていった。
フィルメックスのコンペティション部門では、最優秀作品賞にイスラエルのラファエル・ナジャリ監督作品「テヒリーム」が選ばれたようだ。東京国際映画祭もコンペグランプリはイスラエルの「迷子の警察音楽隊」だった。折しも27日には、東部アナポリスの米海軍士官学校で中東和平会議が開かれる。

それはともかく。「撤退」は、ギタイ監督の国境3部作の1つだという。あとふたつは「プロミスト・ランド」と「フリー・ゾーン」。過去いずれもフィルメックスで上映された。
プロミスト・ランドに関するギタイのインタビュー
こちらは、「フリーゾーン」に関する過去の拙文
抽象的な表現への理解がにぶいので、なんとも言えないが、「撤退」では、イスラエル・パレスチナ周辺に存在する複雑な境界線が厳然と存在するのと欧州のボーダレス化の進行を対照的に示したのは、監督がこめたメッセージの1つか。
すなわち、オランダだかの列車中で偶然出会ったパレスチナ人女性とユダヤ人男性(主人公の警察将校)が抱擁とキスを交わす場面と、2005年に実際に起きたガザ地区でのイスラエル治安部隊によるユダヤ人入植者の強制排除とその構図だ。
ユダヤ人入植者とそれを毛嫌いする世俗派ユダヤ人の間の境界。さらにその外側に存在するパレスチナ人という「絵」をギタイ監督は、ジュリエット・ビノシュ演じる母と入植地で暮らす娘の関係などを通じて描いていった。
フィルメックスのコンペティション部門では、最優秀作品賞にイスラエルのラファエル・ナジャリ監督作品「テヒリーム」が選ばれたようだ。東京国際映画祭もコンペグランプリはイスラエルの「迷子の警察音楽隊」だった。折しも27日には、東部アナポリスの米海軍士官学校で中東和平会議が開かれる。


